野生のイタチ

臭いに注意:イタチ対策

クリっとした愛らしい目に胴長短足の愛嬌あるその姿に反して、イタチは私たちの生活を脅かす存在でもあります。また「鼬の最後っ屁」ということわざにある通り、イタチの糞尿は強烈なニオイを放ちます。

イタチの生態

意外と獰猛

イタチは日本全国に分布しています。見た目のかわいらしさに反して性格は獰猛で、小型のネズミや鳥はもちろん、自分より体の大きな生物を狙って捕食することもあります。

基本的に夜行性ですが、昼間から活発に活動する場合もあります。運動神経がよく木登りが得意で壁も垂直に登ることができます。

イタチの種類

人間に被害を及ぼすイタチは二ホンイタチとチョウセンイタチの2種類ですが、特にチョウセンイタチによる被害が大半を占めています。現在西日本のイタチ被害の殆どがチョウセンイタチによるもので、二ホンイタチは県によっては絶滅危惧種に指定されているところもあります。

チョウセンイタチは外来種で、船の積み荷に混じって朝鮮半島から持ち込まれた説や、毛皮業者により持ち込まれたイタチが逃亡して野生化したという説などがあります。日本生態学会が定めた日本の侵略的外来種ワースト100にも指定されています。

自分でできるイタチ対策って?

イタチ対策

イタチは嗅覚が鋭い動物なので、強い臭いを嫌います。そのため強い臭いを発する忌避剤を使用することはイタチ対策にとても有効です。侵入口から一番遠い場所に忌避剤を置き、徐々に入口に向かうように設置します。屋外に設置する場合は、入ってほしくない場所を取り囲むようにして設置しましょう。

またイタチは夜行性なので強い光を恐れる傾向があります。イタチが接近するとセンサーが反応して強い光を放つ撃退グッズもあるので、併せて活用するとより効果が期待できるでしょう。

イタチを侵入させない

イタチは3センチの隙間があれば簡単に侵入してしまいます。イタチの侵入できそうな穴は金属製のネットを使って塞ぐようにしましょう。

また糞尿が残っているとイタチは自分の縄張りだと勘違いして何度も侵入を試みようとします。糞尿は速やかに片づけ、イタチがいなくなった後も何度も忌避剤を使用するようにしましょう。

イタチの被害と注意点

イタチによる被害

家の中に侵入した場合、生ごみやその他の食品を食い荒らすこともあります。都市部での営巣被害が増えていて、天井裏を走り回る音が聞こえたり、糞尿が天井から染み出てきたりなど、騒音や衛生面の問題だけでなく、精神的にも追い詰められてしまいます。

また見た目が可愛いので思わず近づきたくなってしまうかもしれませんが、迂闊に手を出すと「キッ、キッ、キッ」と甲高い声を上げて威嚇しながら、噛みついたり引っ掻いたりなどといった攻撃を仕掛けてくることがあるので注意しましょう。

また肉食傾向があるとはいえ、雑食なので農作物も食い荒らすことがあり、農家を営む人たちにとって悩みの種であります。

臭いに注意!

「鼬の最後っ屁」という諺どおり、敵に追い詰められたり危険を察知したりすると肛門付近の臭腺から悪臭を放ち、敵が臭いにひるんでいるうちに逃げます。その悪臭は取れるまでに時間がかかります。

雑食性ですが肉食傾向にあり、排泄物には動物の骨や甲殻類の殻などが混じることがあり、ハクビシンなどの排泄物よりも臭いがきつくなる傾向があります。

まとめ

イタチ対策についてまとめてみました。
イタチは一度繁殖をすると同じ場所で繁殖をすることが多く、居心地がよくなるとその場所から離れなくなってしまいます。イタチの痕跡を見つけたら速やかに対処することが求められます。

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